平成26年の「著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議」の第37第3項に係る箇所

電子書籍に対応した出版権を認める(あと視聴覚的実演に関する北京条約にも対応した)改正著作権法が平成26年4月25日、参議院本会議で可決・成立しました。一部を除き平成27年1月1日より施行されます。

 衆議院、参議院ともこの法案に対して付帯決議がなされています。ほぼ同文ではありますが、それぞれの第37条第3項に係る部分を転載しておきます。

衆議院(平成26年4月4日)

九 教科用拡大図書や副教材の拡大写本を始め、弱視者のための録音図書等の作成においてボランティアが果たしてきた役割の重要性に鑑み、障害者のための著作物利用の促進と円滑化に向け、著作権法の適切な見直しを検討すること。特に、障害者の情報アクセス権を保障し、情報格差を是正していく観点から、障害者権利条約をはじめとする国際条約や関係団体等の意見を十分に考慮しつつ、障害の種類にかかわらず全ての障害者がそれぞれの障害に応じた形態の出版物を容易に入手できるよう、第三十七条第三項の改正に向け、速やかに結論を得ること。
著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議 (衆議院文部科学委員会 平成26年4月4日)

参議院(平成26年4月24日)

十、教科用拡大図書や副教材の拡大写本を始め、弱視者のための録音図書等の作成においてボランティアが果たしてきた役割の重要性に鑑み、障害者のための著作物利用の促進と円滑化に向け、著作権法の適切な見直しを検討すること。特に、障害者の情報アクセス権を保障し、情報格差を是正していく観点から、障害者権利条約を始めとする国際条約や関係団体等の意見を十分に考慮しつつ、障害の種類にかかわらず全ての障害者がそれぞれの障害に応じた形態の出版物を容易に入手できるよう、第三十七条第三項の改正に向け、速やかに結論を得ること。
[PDF]著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議 (参議院文教科学委員会 平成26年4月24日)

参考

平成24年の著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

 

平成21年の著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

Open Annotation Data Model(2013年2月8日付コミュニティドラフト)の日本語訳を公開します。

 W3C の Open Annotation Community Groupによる”Open Annotation Data Model (W3C Community Draft, 08 February 2013)“を日本語に翻訳しましたので公開します。

 この日本語訳は、あくまで私がOpen Annotation Data Modelを理解するために個人的に日本語に翻訳したものであり、W3Cの公式な日本語訳ではありません。また、翻訳の正確性、その内容について一切保証をするものではありません。ご注意ください。
 アノテーション(Annotation)は、英和辞典の多くで「注釈、注記、注解」と訳されていますが、Open Annotationにおけるアノテーションでは付加的な情報を付与することであり、コメントの付与、ハイライト、タグ付け、ブックマーキングなど広い意味で用いられています。Open Annotation Data Modelはそのアノテーション(Annotation)をRDFで表現するデータモデルの仕様です。詳しくは以下のエントリをご覧ください。

 仕様の翻訳は、”Open Publication Distribution System (OPDS) “のver.1.0ver1.1以来でしたが、今回は文量もさることながら、RDFに対する理解が足りないために、結構時間がかかりました・・・。文意をあまり理解できずに力技で訳した箇所もありますので、ご注意を・・・・。

Open Annotationに関するエントリ