アノテーションを付与する機能を実装できるOSSのJavaScirptライブラリ"Annotator"

Annotatorはウェブページにアノテーションを付与する機能を実装できるオープンソースのJavaScirptライブラリです。シンプルなものであれば、自分のウェブサイトにアノテーションを付与する機能を簡単に実装できるようです(自分では試していない)。開発はOpen Annotation関係者のようですので、Open Annotation Data Modelを使用しているのだろうと思います。(Open Annotation系の語彙を追加するモジュールもあるようですし)

Annotator
http://annotatorjs.org

 拡張しやすいように開発されているらしく、プラグインで機能を追加することもできます。サードパーティのプラグインの開発も歓迎しているようで、サードパーティのプラグインが以下で公開されています。映像にアノテーションを付与する機能を追加するプラグインやWordpressやDrupalといったCMSのモジュールとしてプラグインなど様々なタイプのプラグインが公開されています。まだ無いですが、EPUBやPDF、画像、音声にアノテーションを付与するようなサードパーティによるプラグインの開発なども想定しているようです。

 このライブラリを使用しているサービスが以下に公開されています。教育分野での利用が結構多い。見覚えのあるUIだと思ったら、Hypothes.isもこのライブラリを使用しているんですね。

 開発者であるNick Stenning氏がこの4月に行われたI Annotate 2014でAnnotatorを紹介しています。

W3C Annotation Working Groupの憲章案がW3Cの諮問委員会のレビューの段階に。早ければに9月にWG発足

この件、わりと細かく追っていますが、2月のエントリで紹介したW3C Annotation Working Groupの憲章案がW3Cの諮問委員会(Advisory Committee)のレビューの段階に入ったようです。このままうまく進めば9月にW3C Annotation Working Group立ち上げとなるようです。

WGでは以下をスコープとしています。

  1. Abstract Data Model: An abstract data model for annotations
  2. Vocabulary: A precise vocabulary describing/defining the data model
  3. Serializations: one or more serialization formats of the abstract data model, such as JSON/JSON-LD or HTML
  4. HTTP API: An API specification to create, edit, access, search, manage, and otherwise manipulate annotations through HTTP
  5. Client-side API: A script interface and events to ease the creation of annotation systems in a browser, a reading system, or a JavaScript plugin

※2014/97/16 追記
 その後、W3Cの諮問委員会にレビューされている憲章案が公開されました。

 このWGで検討される仕様は以下の6つです。いずれの仕様も2016年7月にW3C勧告にするマイルストーンが示されています。

  • Annotation Abstract Data Model. W3C Recommendation.
  • Vocabulary for the Annotation Abstract Data Model. W3C Recommendation.
  • Serializations of the Annotation Abstract Data Model. W3C Recommendation.
  • HTTP API for Annotations. W3C Recommendation.
  • Client-Side API for Annotations.W3C Recommendation.
  • Robust Link Anchoring. W3C Recommendation.

Ivan Herman氏がこの4月に行われたI Annotate 2014でW3C Annotation Working Groupの今後について紹介しています。

W3C Annotation Working Group and Charter Progress ~ Ivan Herman @ I Annotate 2014

関連エントリ

W3C Annotation Working Group立ち上げの動きについて

Open Annotationについて

Open Annotation関連の動き

前のブログを閉鎖しまして、代わりに404からInternet ArchiveのWayback Machineに飛べるようにしました

 このブログと並行して公開していた”e-chuban blog”(http://wp.kzakza.com/)というブログを先日閉鎖しました。中国語圏の出版情報や図書館情報を集めていたブログでした。ここ数年はこの分野への私の関心が薄れてしまったせいもあって、更新頻度も激減し、最後の記事を掲載してから1年以上経過してしまいました。掲載している情報もかなり古くなってしまって、鮮度も落ちてしまった。もういいかなと。更新を停止してもブログをそのまま残しておくことも考えたのですが、更新しないブログにログインしてWordpressのアップデート等のメンテナンスをし続けるのも、もはや面倒。もういいかなと。
 そういうわけで、ブログを先日閉鎖しました。
 代わりにというわけではないのですが、e-chuban blog”(http://wp.kzakza.com/以下)にアクセスすると404のページからInternet ArchiveのWayback Machineに飛べるようにしてみました(ちょっとやってみたかった)。Wayback Machineに該当ページが保存されていれば、以下のようなリンクが表示され、収集されたページ誘導されるはずです。保存されていなければ表示されません。
Would you like to see an archived version of this page in the Internet Archive's Wayback Machine?
 自分のブログの全エントリを積極的にInternet Archiveに永久保存してほしいとはとても思えないので、保存依頼はとくせず、Internet Archiveに保存されるにまかせました。印象としては、保存されていればラッキーと思える程度という感じです。個人のブログだとそんなものですかね。
 これについてやったことは、404のページに以下の2行を追加したぐらいです。


<div id="wb404"/>

<script src="https://archive.org/web/wb404.js"> </script>

 
 この404については、以下を参照してください。