障害者差別解消法と大学に求められる取り組みについて

 障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)は障害者の権利の保障と実質的平等を確保することを目的として具体的な措置や義務を定めた法律で、2015年4月に施行されます。詳しくは法の条文今年2月に閣議決定された基本方針を読んでいただければよいのですが、各機関、各法人、事業者(民間)に対して様々な措置が義務化あるいは努力義務化されています。大学に関して言えば、大さっばに主に以下の4つです。

国立大学法人 公立大学法人 学校法人(私立大学)
1 障害を理由とする差別の禁止 義務(第七条第一項) 義務(第七条第一項) 義務(第八条第一項)
2 環境の整備(事前的改善措置) 努力義務(第五条) 努力義務(第五条) 努力義務(第五条)
3 合理的配慮の提供 義務(第七条第二項) 義務(第七条第二項) 努力義務(第八条第二項)
4 職員に対する対応要領の作成及びそれの公開 義務(第九条) 努力義務(第十条)  -

 このほかにも相談窓口の設置や職員に対する啓発活動等なども求められますが、これは4の対応要領を作成する過程で整備されるはず。

 1、2,3については、以下をご参照ください。

4の職員向けの対応要領とは、上の1、2、3について職員が適切に対応することができるように法人が職員を対象して作成する要領で、基本方針に即して言えば、

  • 事務・事業を行うに当たり、職員が遵守すべき服務規律の一環として定められる必要がある。
  • 対応要領の作成に当たり、障害者その他の関係者を構成員に含む会議の開催、障害者団体等からのヒアリングなど、障害者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるとともに、作成後は、対応要領を公表しなければならない。
  • 想定される記載事項: 障害を理由とする不当な差別的取扱い及び合理的配慮の基本的な考え方及び具体例、相談体制の整備、職員への研修・啓発

となります。

 私立大学に対しては、対応要領作成・公開の義務が課されていませんが、文部科学省が事業者(民間)向けに対応指針を告示する予定であるため、それに対応することが求められます。文部科学省は今まさにそのためのヒアリングを進めているところのようです。

参考 大学において求められる「教育上の合理的配慮等」-文科省の障がいのある学生の修学支援に関する検討会-

 文部科学省内に設置された「障がいのある学生の修学支援に関する検討会」において2012年6月から2012年12月の間に9回にわたり、大学等における教育上の合理的配慮の対象範囲について検討が行われ、その検討結果が「報告(第一次まとめ)」としてまとめられ、2012年12月に公開されています。

参考

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