EPUB accessibilityがISO/IEC 23761として公開

EPUB accessibilityがISO/IEC 23761として、2月(5日?)に公開されました。

W3CのEPUB accessibility1.0がIS化されたものですが、Schema.org等の外部仕様への参照が関連文書(EPUB Accessibility Techniques)を参照させる形の間接的なものに変わるなど少し体裁と(内容も?)は変わっているようです。W3Cで検討しているEPUB accessibility1.1の方が近いかもしれません(まだ細部の確認はしていないが)。

日本規格協会 のページに掲載されていますが、日本が国際規格提案を行っています。

規格概要
EPUB電子書籍がどこまでアクセシブルかを明示する。読者は、自分に読めるものを電子書店で選べるようになる。

紹介文
日本でも読書バリアフリー法が2019年に制定されているように、アクセシブルな電子書籍(印刷物だと判読できない人にも読めるもの)が求められている。この規格はデイジーコンソーシアムが中心となって原案を作成し、日本が国際規格提案を行った。

関連エントリ

読書バリアフリー法基本計画に著作権法第37条第3項における大学の障害学生支援室の位置づけについて記述がある

 2015年に以下のエントリで大学の障害学生支援室が著作権法第37条第3項の複製の主体に該当するかについて、障害者政策委員会の議事録を参照する形で文化庁著作権課の見解を紹介しました。

 その後の動きとして、2020年7月に国が策定した読書バリアフリー法基本計画において、著作権法第37条第3項における大学の障害学生支援室の位置づけについて記述触れられています。「Ⅲ 施策の方向性」 >「1.視覚障害者等による図書館の利用に係る体制の整備等(第9条関係)」>「(2)円滑な利用のための支援の充実」(PDF版で10ページ)の以下の部分です。

④全国の大学等の障害学生支援を担う施設は、大学図書館に類する役割や機能を有する施設であれば、著作権法施行令(昭和45年政令第335号)において視覚障害者等のための複製が認められる者として位置付けられていることについて大学等に周知するとともに、大学等の図書館と学内の障害学生支援担当部局等の関係部局との情報共有を促進し、相互の連携を強化する。

 解釈は2015年の障害者政策委員会での文化庁の見解と全く変わっておらず、「大学図書館に類する役割や機能を有する施設であれば」という条件がついています。どのような要件を満たせば、この条件をクリアできるのかはっきりしないため、障害学生支援室で第37条第3項複製を行うことに躊躇するところ多いのではないかと思います。少なくとも統一の基準がない状況では支援室で障害学生を対象に製作されたデータの共有はなかなか難しいのかな…。