1月 21

研究集会 「科学情報の電子化・自動処理,およびそのアクセシビリティ」(2/7-2/8)

研究集会「科学情報の電子化・自動処理,およびそのアクセシビリティ」と日本点字図書館とNPO法人サイエンス・アクセシビリティ・ネットによるワークショップ「「マルチメディアDAISYコンテンツ制作システム ChattyInfty」」が2月7日、8日と開催されます。

概要

日本学術振興会 平成26年度科学研究費補助金等による研究集会「科学情報の電子化・自動処理,およびそのアクセシビリティ」
および日本点字図書館とNPO法人サイエンス・アクセシビリティ・ネットによるワークショップ
「マルチメディアDAISYコンテンツ制作システム ChattyInfty3 開発の現状と今後の展望」
「ChattyInfty3 によるマルチメディアDAISYコンテンツ制作体験講習会」

開催日:平成27年2月7日(土),8日(日)
会場:日本大学理工学部駿河台校舎5号館2階(東京,お茶の水)

 プログラムの詳細、参加申し込み方法等は以下をご覧ください。
URL http://www.sciaccess.net/jp/workshops/

プログラム(予定)

〔研究集会「科学情報の電子化・自動処理,およびそのアクセシビリティ」〕

平成27年2月7日(土) (13:00 受付開始)

13:20 開会
13:30 – 14:00 「マルチプラットフォーム数式処理アプリの作成について」
藤本 光史(福岡教育大)

14:00 – 14:30 「数式の検索と理解を支援するためのテキスト処理技術」
○相澤 彰子(国立情報学研,東京大),大橋 駿介,服部 一浩,Giovanni Yoko Kristianto (東京大),Goran Topić(国立情報学研)

14:30 – 15:00 「ボイス オブ デイジーによるデイジー教科書の利用と課題」
工藤 智行(有限会社サイパック)

15:00 – 15:30 「クラウドソーシングとオープン・コミュニティを活用したテキストDAISY製作の取り組み」
澤村 潤一郎(日本点字図書館)

15:30 – 16:00 休憩

16:00 – 16:30 「視覚障碍者の触図作成時における入力方法と触図提示方法について」
○出町 駿明(富山県立大大学院),守井 清吾(富山大),髙木 昇(富山県立大)

16:30 -17:00 「触知グラフ作成Webアプリケーションの開発」
○荒木 康輔,山口 俊光(新潟大),南谷 和範(大学入試センター),渡辺 哲也(新潟大)

17:00 – 17:30 「視覚障害者の学習支援:描画ソフト『橋立』の開発報告」
DSSP(障害学生学習支援プロジェクト):石川 健司,薄倉 淳子,加納 仁司,○鈴木 公,諏訪 美佐子,樋川 恭平,松村 想子,宮川 貴彦,八木 稔,山廣 真之

18:00 懇親会

平成27年2月8日(日)

10:00 – 10:30 「見えない2次元コードを利用した音声付教科書の普及に向けた取り組み」
○藤芳 明生(茨城大),大澤 彰子,藤芳 衛(テストのユニバーサルデザイン研)

10:30 – 11:00 「点字情報を含むマルチメディアDAISYコンテンツの実現に向けた取り組み」
澤村 潤一郎(日本点字図書館),鈴木 義則(ケージーエス株),鈴木 昌和(サイエンス・アクセシビリティ・ネット),山口 雄仁(日本大),金堀 利洋(筑波技術大)

11:00 – 11:30 「新しいコンセプトによるマルチメディアDAISYプレイヤーの紹介」
○鈴木 昌和(九州先端科学技術研,サイエンス・アクセシビリティ・ネット),山口 雄仁(日本大)

11:30 研究集会まとめ

〔ワークショップ「マルチメディアDAISYコンテンツ制作システム ChattyInfty」〕

平成27年2月8日(日) (12:30 受け付け開始)

13:00~14:00 「マルチメディアDAISYコンテンツ制作システム ChattyInfty 開発の現状と今後の展望」
鈴木 昌和(サイエンス・アクセシビリティ・ネット),澤村 潤一郎(日本点字図書館)

14:00~14:30 休憩

14:30~17:00 「ChattyInfty によるマルチメディアDAISYコンテンツ制作体験」
サイエンス・アクセシビリティ・ネット,日本点字図書館

11月 09

シンポジウム「図書館におけるディスレクシアの人への支援」(11月8日 新宿区)に参加しました。

11月8日(土曜日)に行われたリハビリテーション協会が主催するシンポジウム「「図書館におけるディスレクシアの人への支援」」に参加してきました。
 
 シンポジウムの内容は、Twitterで実況したものを以下にまとめましたので、こちらをご覧ください。

 
 なお、実況はあくまで私の主観によるものであり、講演者の意図とした内容と異なる場合があります。ご注意ください。また、講演についていくために速度優先で投稿していったので、普段から多い誤字脱字がさらに多くなってしまいました。大変申し訳ございません。

 日本では、ディスレクシアを診断できる医療機関がかなり少ないのが現状ですが、著作権法第37条及びそのガイドラインで、図書館職員がその利用者がディレクシアだと判断すれば、著作権法第37条に基づいて製作されたDAISYなどのその利用者にとって使いやすい資料を医師の判断を待たずに提供することができます。抱える困難を軽減できる手段や方法を図書館が持っているにも関わらず、図書館がもっとも救えていない層がディスレクシアの方々なのかもしれない。図書館職員がディスレクシアに対する理解を深め、自信をもって判断できるようになることが重要だろうと今回のシンポジウムと、先週の図書館大会、先々週の全視情協徳島大会に参加して思いました。

 あと、このシンポジウムで河村宏さんが「アクセシブルな電子書籍」について以下のように少し触れられていましたが、全く同感です。

 図書館は、「アクセシブルな電子書籍」を企業が出してくれることをただ期待するのではなくて、図書館が求める「アクセシブルな電子書籍」が何かを明示する必要があると思います。「アクセシブルな電子書籍」と一言で言っても、図書館が考える「アクセシブルな電子書籍」と企業側が考えるそれが同じとは限りません(というより、まず同じではない)。図書館側が求める「アクセシブルな電子書籍」の要件を整理して、まずは認識に齟齬が生じさせないことが重要です。

 少なくとも以下ぐらいは要件を整理し、優先順位を示したガイドラインを提示するべきではないかと思います。

  • 出版社と電子書籍プラットフォームに対しては、図書館が求める「アクセシブルな電子書籍」とは何か。
  • 電子書籍プラットフォームに対しては、図書館が求める「アクセシブルな電子書籍」の提供方法とは何か。
  • ビューワー開発者に対しては、図書館が求める「アクセシブルな電子書籍」の閲覧環境とは何か。

 図書館が求める「合理的配慮」を優先順位をつけたガイドラインという形で明示しておけば、企業も全ての要件を一気に満たすことは難しくても、「合理的配慮」の範囲内で少しずつ実装してくれるかもしれない。
 障害のある利用者に対して直接接サービスを提供する図書館は、障害者のニーズをくみ上げて出版社やベンダーに「アクセシブルな電子書籍」とは何かを伝えることができるし、その役割を果たすことでアクセシブルな電子書籍の普及に貢献することができる。

以上、「図書館」を中心に述べてきましたが、視覚障害者情報提供施設(いわゆる、点字図書館)に置き換えても同じことが言えるはず。図書館と点字図書館が連携して取り組めればよいですね。

7月 10

指でなぞった印刷媒体の箇所を読み上げるウェラブル端末"FingerReader"をMIT Media Labが開発

MIT Media Labが印刷媒体の指でなぞった箇所を読み上げてくれるウェラブル端末”FingerReader”を開発しました。


FingerReader | Fluid Interfaces

 以下は紹介動画です。視覚障害の方のために開発したとのことですが、ディスレクシアや発達障害の方が使っても有用な端末ではないかと思いました。また、印刷媒体を用いて電子書籍でできるようなこと、たとえば、辞書を引く、SNSに投稿する、コメントを残すなんてこともこれを使えばできるのではないでしょうか。

FingerReader – Wearable Text-Reading Device from Fluid Interfaces on Vimeo.

参考

11月 27

ロン・マッカラム氏 の「私の読書を可能にした技術革新」 on TED

 国連障害者の権利委員会委員長のロン・マッカラム(Ron McCallum)氏のTEDにおけるスピーチが公開されています。全盲者であるロン・マッカラム氏が家族やボランティアの支援を受けて、また、技術革新の恩恵を受けてどん欲に本を読んできたことが語られています。WIPOのマラケシュ条約(盲人、視 覚障害者及び読字障害者の出版物へのアクセス促進のためのマラケシュ条約)が採択される会議の直前だったので、この条約についても語っています。


ロン・マッカラム: 私の読書を可能にした技術革新 | Video on TED.com

11月 04

東芝が音訳クラウドサービス DaisyRingsを11月初めに開始予定

 東芝が「DaisyRings」という音訳クラウドサービスを11/6前後に試験的に開始するようです。

DaisyRings 音訳クラウドサービス
https://daisyrings.jp/

 著作権フリーな電子書籍や電子文書をアップロードして音訳データに変換し、これをストリーミング配信の方式で、アップロードしたユーザー自身が試聴できるようサービスのようです。TTSによる音訳でしょうか?

11月 03

世界最大とされるアクセシビリティに関する会議CSUN 、2014年は3月17日から22日に開催

 CSUNという略称で知られる世界最大とされるアクセシビリティに関する会議「技術と障害者に関する国際会議」(Annual International Technology and Persons with Disabilities Conference)が2014年みは3月17日から22日に開催されます。近年はカリフォルニア州サンディエゴで開催されています。

 ちなみにCSUNは主催しているカリフォルニア州立大学ノースリッジ校障害者センター(The Center on Disabilities at California State University, Northridge)のCSUN(California State University, Northridge)からそう呼ばれているようです。

 スピーカーの登録は2013年12月2日から、参加登録は2014年1月16日から受付開始です。参加料が結構な額するようですが、すごく面白そうね。いつか行ってみたい。

  日本からは毎年、ミツエーリンクスの人が参加されているようで、参加報告を報告会やブログの形で発表されています。

過去のCSUN

9月 01

音声読み上げポータルサイト

 音声読み上げ機能がついている家電製品などを紹介しているサイトです。

音声読み上げポータルサイト
http://yomiage.net/pc.html

 以下の商品を紹介しています。

  • テレビ
  • ブルーレイーレコーダー
  • ICレコーダー
  • ラジオレコーダー
  • セットトップボックス
  • テレビが聴けるラジオ
8月 31

「アクセシブルなデジタル教科書(マルチメディア版DAISY)製作と普及活動の報告」(井上芳郎さんの日本デジタル教科書学会報告)

 大阪大学で8/17、8/18に行われた日本デジタル教科書学会での井上芳郎さんによる以下の報告がSlideshareで公開されています。

 特別支援教育におけるデジタル教科書の法的、政策的動向や特別支援教育におけるDAISY教科書の活用事例、DAISY教科書の活用の効果などがまとめられています。

8月 20

日本ライトハウス展~全国ロービジョンフェア2013(at 大阪 10/15-16)

こんなイベントが10月、大阪で関西で開催されます。視覚障害者用具・機器展です。

2014年4月には以下のようなイベントも

7月 24

あらゆるデバイスのUIをユーザーに最適化・アクセシブルにいつでも変換するプロジェクトGlobal Public Inclusive Infrastructure (GPII)

 今回はミツエーリンクスさんのブログのエントリ「アクセシビリティに影響を及ぼした10の出来事」で紹介されていたGlobal Public Inclusive Infrastructure (GPII)を紹介します。スイスに拠点をおく国際団体Raising the Floor (RtF)によって進められているコンピュータやウェブ、プラットフォームのインターフェイスをクラウドベースでよりアクセシブルにするプロジェクトです。

Global Public Inclusive Infrastructure (GPII)
http://gpii.net/

 GPIIは標準的なデバイスのインターフェイスでの利用に困難を感じる人たちのために、いつでもどこでもどんなデバイスを使用していても、その標準的なインターフェイスをクラウド経由で各ユーザーに最適化されたアクセシブルなインターフェイスに変換して提供することを目的としています。

 以下の動画がGPIIの概要を非常にわかりやすく紹介しています。

 上の動画に使用されているイメージをお借りしてGPIIのインターフェイス変換の仕組みを紹介すると以下のようになるようです。開発途上のようですので、あくまでイメージです。

ユーザーに最適化されたインターフェイスへの変換は以下の3つの機能をもったシステムを連携させることで実現されます。黄色がユーザー情報を格納する機能を受け持ち、緑色が様々な支援技術機能を格納する機能、オレンジ色が様々なデバイスの情報を格納する機能を受け持ちます。 
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 まずユーザーは、自分自身に適したインタフェースをGPIIのクラウドサーバーにウィザードを用いて登録します。これは上の黄色部分のシステムに登録されます。登録されたパーソナルプロファイルは、インターフェイスのパーソラナイズに使用されます。
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 実際にデバイスのインターフェイスの変換を行うフローは以下になります。

 GPIIのサーバーにアクセスするとまずは黄色部分のシステムにつながります。そこでユーザーが登録したパーソナルプロファイル情報を取得します。
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 パーソナルプロファイル情報を取得したら、引き続き様々な支援技術機能を格納するサーバー(緑色)に引き継がれます。ここにはアクセシビリティ開発者が様々なニーズに応えるために開発した様々な支援技術が格納されています。この緑色部分に格納された様々なツールを用いてユーザーに適した形式に変換します。テキストを音声に変えたり、テキストを点字に変換するような機能をここで担ったりするのでしょうか?
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 緑色部分のシステムでユーザーが求めるインターフェイスに適した形式に変換したら、次はオレンジ色部分のシステムに渡されます。ここでは、様々なデバイスに関する情報を格納されていますので、デバイス情報を取得します。

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 最終的にユーザーとデバイスに最適化されたインターフェイスに変換してユーザーのデバイスに戻します。便宜上、インターフェイスという言葉を用いていますが、もちろん見た目の表面的なものだけではなく、インターフェイスから提供される情報も変換して渡されるのだろうと思います。
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 Global Public Inclusive Infrastructure (GPII)の「基盤(Infrastructure )」という言葉が意味するように、GPIIはアクセシブルなインターフェイスに変換する新技術を開発してそれを提供しようというよりは、その下の部分、つまり、支援技術をユーザーに提供するために必要な基盤になることを志向しています。GPIIが基盤となり、その上で支援技術をのせることで、支援技術の独自開発が必要な部分を減らし、さらには各技術の相互運用性を向上させる。そうすることで、多種多様な支援技術の開発を促し、それを手頃な価格でクラウド経由であらゆる場所に行き渡らせる。そんなことを目指しているようです。

 GPIIの支援技術開発支援の一例ですが、GPIIは容易かつ低コストに支援技術を開発するツールなどを開発者に提供することで、開発のハードルを下げ、様々なツールの開発を促そうとしています、さらに開発した支援技術を世界中に行き渡らせるためのプラットフォームも用意するそうです(それが緑色部分のシステム)。
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 対象となる「あらゆるデバイス」には空港の発券機や飛行機の座席の背面に据え付けてあるモニタなど公共の場で使用されている据え付けの機器も含まれているようです。これが実現できたら本当に凄いことです。

 一番優れたUIとは何か、という議論に結論が出るとは思えませんが、個々のユーザーとそのユーザーが使用するデバイスに最適化されたUIは、この種の議論の究極に近いところの答えの1つではないかと思います。