点字は、文字情報を取得出来る範囲が手の届く範囲にとどまってしまいます。しかし、点字の書かれてある場所に指を差し出さなくても、点字を電波などで体表のセンサーを通じて情報として伝えられる「体表点字」という技術があるそうです。
目を見える人は、看板や施設内の案内図にある文字情報を離れたところから取得することができますが、この「体表点字」も同じようなことが実現できる仕組みかもしれません。ネットワークを介してはるか遠方の人に伝えることももちろん可能でしょうから、いろいろな可能性がありそうです。
以下のような基礎実験が行われた(行われている?)そうです。
1.一人住まいの盲ろう者に対する遠隔からの支援
「テレサポート」(テレビ携帯電話遠隔支援)により、テレビカメラで映した缶詰などの文字を、遠く離れたサポーターに体表点字を使ってすぐに説明してもらうことができます。また、手紙なども読んでもらえます。
2.視覚障害者の歩行支援
電車や自動車などの騒音が激しい場所では、視覚障害者は周囲の状況を正確に把握することが難しくなり、音声だけで適切な情報を提供できないこともあります。体表点字なら、騒音に妨げられることなく情報を伝えることができます。
3.聴覚障害者への応用の可能性
電波によって伝えられる体表点字を用いれば、音声による呼びかけを受けられない聴覚障害者に対する呼び掛けも可能となります。
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