9月23日にニューヨークの国連本部で、障害と開発に関する国連総会ハイレベル会合が開催されました。
- Meetings – 68th Session of the UN General Assembly – Disability and Development
- High-level meeting of the General Assembly on disability and development, 23 September 2013
この会合の成果文書が、HTML5 with video、マルチメディアDASIY、EPUB3など様々なアクセブルな形式で公開されています。
- Outcome Document of the High Level Meeting on the Realization of the Millennium Development Goals and other internationally agreed development goals for persons with disabilities -The Way Forward, a disability inclusive development agenda towards 2015 and beyond
- (参考)国連「障害と開発に関するハイレベル会合」にてアクセシブルなマルチメディアを配布 | 支援技術開発機構
この中ですごいのはHTML5 with videoでしょうか。手話動画とテキストハイライトが同期されています。
Sign language with text (HTML5 with video)
マルチメディアDAISYやMedia OverlaysなEPUBの動画版といったものですが、動画とテキストハイライトの同期はDAISYやEPUB3の仕様のではサポートされていません(EPUB3は動画を埋め込むこと自体は可能です)。
なお、この国連総会の会合は、NHK WORLDでも報道されています。
epub3がグーグルのh.264の排除要請でビデオの同期が標準化できないのて、とりあえず機能としてdeafコミュニティに提案するつもりで開発しました。国連の重要なドキュメントの普及促進を通じて、世界のろう者に意見を聞いています。早速ヨーロッパのろう者団体から積極的な反応が、ありました。epubとdaisyの普及と共に必要な改定もていあんしています。なお、これは、機能仕様を直接広く世界のユーザーに提案して評価を求め、ニーズが確認されたらオープンスタンダードとして開発する手法で、daisy開発の最初に行ったテクノエイド助成によろ国際評価試験に相当するものです。なお手話は国際手話です。
河村in DC
河村様
コメントありがとうございます。手話動画のテキストハイライト同期、実際に見せられると印象が違いますね。これはSMILではなく、JavaScriptで実現されているのでしょうか。
その通りです。とりあえず世界のろう者に、こんな手話付き文献が本当に必要かどうかについての意見を出してもらうために、あらゆる環境で再生できることを優先し、epubで同じ機能を実現する規格化は、機能仕様が決まってから取りかかろうとかんがえました。重要な法律などは、このような機能の「文書」にして提供することが必要ではないかという問題意識です。他にも動画を必要とする人達がいますので、もう少し事例を増やす必要があります。マルチモーダルでアクセシブルなマルチメディアが、インクルーシブな社会開発を支える知識基盤にしっかり位置づけられると事態は好転します。