アクセシブルな電子書籍をテーマとしたIFLA LPD サテライト会議の発表資料とアブストラクトが公開されている

2014年8月に開催されたIFLA World Library and Information Congress 2014にあわせて開催された、IFLA LPD(Libraries Serving Persons with Print Disabilities Section)主催のサテライト会議のアブストラクトと発表資料が公開されています。サテライト会議のテーマは”eBooks for everyone! An opportunity for more inclusive libraries”ということで、アクセシブルな電子書籍、マラケシュ条約に関係する発表が多いようです。

ILOによる障害者(people with disabilities)の描写についてのメディア向けガイドライン

ILOが2010年に障害者(people with disabilities)の描写についてメディア向けのガイドラインを公開しています。障害者(people with disabilities)を描写する際に、使用をさけるべき(AVOID PHRASES LIKE)と代わりに使用するべき言葉(USE PHRASES LIKE)を掲載する24ページ(英語版のPDFでのページ)の”disability terminology”は参考になりそうです。

via [メディア]障害の描写の関するメディア・ガイドライン : リハ協ブログ

障害者差別解消法と図書館と障害者サービス

全ての利用者に全ての資料・サービスを提供すること
これは図書館の基本的な理念です。この「全ての利用者」には当然ですが、障害者も含まれています。
 全ての資料・サービスを利用する際して、障害等の理由でバリアの存在を感じる利用者がいた場合はそのバリアを取り除くために配慮を行う、それが図書館における障害者サービスの基本的な理念です。そのために図書館は録音図書や点字資料などの障害者が利用できる資料を製作・所蔵し、それを提供していますし、対面朗読サービスなど様々なサービスを提供しています。
先のエントリで「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」の概要について紹介しました。

 この法律には、図書館に障害者サービスを提供せよと明言されているわけではありませんが、国の行政機関、地方公共団体等に義務付けている「合理的配慮」の提供も含め、障害者差別解消法が求める実質的平等を図書館利用について考えるならば、そのまま障害者サービスになるのではないかと思います。もちろんこれがすぐに対面朗読サービスや録音図書の製作サービスなどの個別のサービスを全ての図書館で開始せよという話に結びつくわけではありあせん。それぞれが過度に負担を感じない範囲で誠実に図書館利用について社会的障壁の除去を行うことが求められると思うのです。