脳から発信する信号を検知して身体を動かせない人でもPCへの入力を可能とする支援技術「スイッチHAL」

  筑波大学の山海嘉之教授の研究グループがロボットスーツHALの応用技術として開発した「スイッチHAL(仮称)」がすごい。脳から筋肉に向けて発信する信号を検知して身体を動かせない人でもPCへの入力を可能とする技術です。
 3月24日に行われたITパラリンピック2013では、スイッチHALのデモが行われ、その様子をUstreamのアーカイブからみることができます。下の動画の00:40:00あたりからです。

Video streaming by Ustream
 ロボットスーツを支える技術の1つとして、脳からの発せられる信号を皮膚の表面から取り出す技術があります。取り出した信号を解析し、ロボットスーツの装着者の運動意図を推測し、それをスーツのモータのトルクに反映することで装着者の動きを支援する流れになるそうです。その脳から発せられる信号を検知する技術を入力支援技術として応用したのがスイッチHALです。上のデモでは、デモを実演する人の腕につけたセンサーで、脳からの発せられた信号自体を拾い、処理をしてPCへの入力しています。
 従来の入力支援技術は、脳からの信号によって筋肉が収縮し、その結果として生じた身体の動きを微才なレベルでも如何に検知するかに力が入れられていたそうですが、このスイッチHALはその脳からの信号の段階で検知しています。筋力がない状態でも使える可能性があるそうです。
 この技術は応用範囲がすごく広いのではないでしょうか。
 信号検知の標準化が今後の課題のようですが、2014年3月までになんとか商品化したいとのこと。期待が高まります。