公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)XMLパブリッシング研究会が米国の出版社O’Reilly Mediaが提唱するHTMLBookフォーマットの仕様案及びHTMLBookの紹介ページの日本語訳を公開しています。
HTMLBookはオープンで、XHTML5ベースでプリントとデジタル双方の本を執筆・制作するためのフォーマットです。XHTML5(HTML5)のサブセットでセマンティクスにEPUBの語彙(EPUB 3 Structural Semantics Vocabulary)を使用しています。
PDF、EPUB、mobi(Kindle形式)、DAISYなどの電子書籍フォーマットをマルチに提供するO’Reilly Mediaですが、そのO’Reilly Mediaがgitでバージョン管理する出版プラットフォームAtlas(ベータ版)を立ち上げています。そのメインの制作用フォーマット(マルチフォーマット対応のためのソースファイル)にHTMLBookを据えようとしているようです。
HTMLBookの仕様はまだドラフトの段階であり、HTMLBookの仕様案そのものがAsciiDoc形式で公開されているように、AtlasではまだAsciiDocがメインに使われているように思われます。なお、AsciiDoc形式の他にMarkdown、DocBook XMLでの入稿も可とのことです(→参考)。
HTMLBook、DocBook、AsciiDocの関係については、CAS-UBブログが以下のエントリで解説をしています。
- CSSによる本作りの未来を占う―HTMLBookとはどのようなものか? 果たして普及するだろうか?(2013年11月4日)
- CAS-UBとO’Reilly Atlasの機能を比較してみた。(2013年6月1日)
O’Reilly Mediaのマルチフォーマット対応については以下をご参照ください。