DAISYコンソーシアムが音声DAISY的EPUBの作成ガイドラインを公開

 DAISYコンソーシアムが音声のみのEPUB3出版物(音声DAISY的EPUB)の作成ガイドラインを公開しています。

 音声のみのEPUB3とは、以下の動画をみていただければわかりやすいのですが、DAISYで言えば、音声DAISYに相当するものです。音声DAISYからEPUB3に移行した姿というべきでしょうか。

 DAISYコンソーシアムはDAISYからEPUB3への移行プロジェクトを進めており、このガイドラインもその一環で作成されたものです。

5月のニュースですが、音声DAISYを作るDAISYコンソーシアムのOSS、Obiが3.5アルファ版で音声DAISY的なEPUB3の製作機能を実装しています。制作環境の整備が進められているのですね。

 なお、音声DAISYからEPUB3への変換は、DAISY2.02からでもDAISY3からでもDAISY Pipeline2を使用すれば、現在でも一応可能です。

EDUPUB Workshopのアクセシビリティに関する過去の発表スライド

EDUPUB(エデュパブ)は、IDPF、W3C、IMS Globalおよび教科書出版社、デジタル教科書・教材企業、教育関連企業などが推進する、EPUB3によるデジタル教科書の標準化を目的とする活動・プラットフォームです。
 EDUPUBの詳細ははイースト社の下川和男氏の以下のスライドをご参照ください。


 
EDUPUBで検討の対象は、以下のとおりメタデータやビュワー、アノテーションなども含まれており、非常に多岐にわたってします。
プロジェクト名: Educational Profile for EPUB3, QTI Integration, LRMI+a11y Integration, Content Linkage to LTI, Outcomes and Analytics services, EPUB3 Widget Spec & Library, EPUB3 “Discrete Entity” Metadata, Reference implementation of fully, accessible Reading System + EDUPUB features (inc MathML!), UAAG 2.0 review: RS perspective, Establish forum for assessment/STEM, Open Annotations for EPUB
from [PDF]“Key Work Areas moving forward” presentation
 EPUPUBは、教育分野のコンテンツの配布や利用に深く関わってくるため、アクセシビリティの担保が大前提とされています。EDUPUBの推進が、電子教科書だけではなく、電子書籍全般のアクセシビリティの向上に寄与することをとても期待しています。
 EPUPUBではワークショップが以下のように過去に3回開催されおり、この9月には第4回目が東京で開催されることになっています。

 上のワークショップで特にアクセシビリィに特化した発表及び発表スライドを一覧してみました。なお、EPDUPUBでは、上で述べたようにアクセシビリティの担保が当然とされていますので、以下で挙げた以外の発表、例えば、メタデータやセマンティクス、ビューワーの発表のところでアクセシビリィについて触れられている可能性があります。

EDUPUB Europe 2014(June 19, Oslo, Norway)

このワークショップでは、発表資料がまだ公開されていないようです。タイトルから判断するに、Liddy Neville氏(La Trobe University)の”SC36 Individualized Accessibility”がアクセシビリティに関係する発表のようです。

EDUPUB2 Workshop(February 12-13 2014, Salt Lake City, USA)

EDUPUB Accessibility Recommendation by Rich Schwerdtfeger, IBM

クリックしてEdupub2AccessTrackSchwerdtfeger.pdfにアクセス

[PDF]EDUPUB Accessibility Recommendation: yb Rich Schwerdtfeger, IBM

MathML Cloud Prez by Gerardo Capiel, VP of Engineering at Benetech by Gerardo Capiel, VP of Engineering at Benetech

Discovering Accessible Educational Resources via Schema.org and the Learning Registry


 
 このスライドについては、このブログの以下のエントリも参考になるかもしれないです。

EDUPUB1(October 29-30,Boston,USA)

The Need for a Library of Open Source Accessible Interactive EPUB 3 Widgets by TV Raman, Research Scientist Google+Gerardo Capiel and VP Engineering Benetech

クリックしてEDUPUB%202013%20-%20STEM%20Widgets.pdfにアクセス

[PDF]The Need for a Library of Open Source Accessible Interactive EPUB 3 Widgets by TV Raman, Research Scientist Google+Gerardo Capiel and VP Engineering Benetech

Creating accessible fixed layout EPUB 3 for schools and colleges by Dr Gerald Schmidt, Acting Senior Platform Manager, ebooks-Pearson Schools and Colleges, UK

クリックしてSchmidt_edupub-2013-slides-compact.pdfにアクセス

[PDF]Creating accessible fixed layout EPUB 3 for schools and colleges

Ensuring Accessible Multimedia in EPUB Documents by Geoff Freed, WGBH

スライドの公開なし。

LRMI and Accessibility Metadata for Discovery of Accessible Ed Resources by Michael Jay, Education Systemics and LRMI Gerardo Capiel, VP Benetech

クリックしてEDUPUB%20LRMI%20Capiel.pdfにアクセス

LRMI and Accessibility Metadata for Discovery of Accessible Ed Resources

Accessibility as the Key to Etextbook Integration by Robert Martinengo, Publishing Services

クリックしてAMAC%20Presentation%20for%20EDUPUB.pdfにアクセス

[PDF]Accessibility as the Key to Etextbook Integration

Standardizing Textual Descriptions of Interactive Graphics by Kyle Keane, PhD Research Programmer

クリックしてEduPub2013Wolfram.pdfにアクセス

[PDF]Standardizing Textual Descriptions of Interactive Graphics

IDPFが"Open Annotation in EPUB"の仕様草案を公開。"EDUPUB Profile"仕様草案も

 IDPFが”Open Annotation in EPUB”の仕様草案を公開しました。これはEPUB出版物のアノテーションの作成、レンダリング、配布を規定したもので、Open Annotation Data Modelをベースにしたものです。

同じタイミングで、EPUB 3 EDUPUB Profileの仕様草案も公開されています。これはEPUB拡張のデジタル教科書の仕様です。
 EDUPUBについては、イーストの下川さんのスライドがよくまとまっています。

 

関連エントリ