カレEに「Open Annotation,Web標準へ W3C Annotation WG始動」という記事を書きました。

カレントアウェアネス-EというメルマガにOpen AnnotationとW3C Web Annotation WGを紹介する記事を書きました。

 
 図書館向けのメルマガですので、図書館向けの内容を少し多めにもりこみました(Open Annotation、図書館も無縁ではないですよとということで)が、W3C Web Annotation WGのAnnotaionがいわゆる「注釈」に限定されるものではないこと、Annotationの対象がWebや電子書籍に限定されず、デジタルリソース全般を対象としていることが伝われば、書いた意図としては成功かなと思います。
 それにしても、最初に提出した原稿と比べると、校正を経て公開された今回の記事は贅肉もとれてすっきりとしたものになったと思います。本当にありがとうございます。まだ読みづらいところがあったとしても、それは私が提出した元の原稿が校正でどうにかなるレベルではなかったということで、責任は書いた私にあります。
 By the way、この原稿では、やや本筋から外れてしまうので書きませんでしたが、Open AnnotationにもHerbert Van de Sompel氏が関係しています(Open Annotaton Data Modelのエディタに名も連ねている) 。氏の活動は本当に幅広く、私が追っているテーマ全てに氏が関わっている感じです。氏の追っかけをしているつもりはないのですが、結果としてそうなっちゃっている。とはいえ、氏の活動は、本質的なところの根っこはみんな同じで、Webリソースを縦軸(時間軸)と横軸(オリジナルコンテンツと付加情報)に多層レイヤー化させて、いろいろな方法でアクセスできるようにしようとしているのだろうと思います。そんな感じに最近では、氏の日本における最大の理解者になった気に勝手になっている。
 今回のこの原稿は、氏の思惑パズルの一片を紹介したことにもなります。
W3C Web Annotation WGに氏が加わっているかはよくわかりませんが、WGのMLにはまだ現れていませんねぇ・・・。
 

関連エントリ

Open Annotation関連の動き

「インクルーシブ教育システム構築の 基礎的環境整備としての デジタル教科書」(井上 芳郎さん発表資料@日本デジタル教科書学会)

井上 芳郎さんが8月に新潟で行われた日本デジタル教科書学会で発表されたスライドが公開されています。イクルーシブ教育に関する政府の政策的動向と法制度的動向、デジタル教科書に関する教科書出版社の動向などがまとめられています。

DAISYユーザーのためにEPUB 3リーディングシステムはまだか、という話

 先日、 「DAISYの種類とバージョン」というエントリでDAISYの各バージョンについて紹介しましたが、EPUB 3で、読み情報を格納できるようになったことは、日本語圏のDAISYユーザーにとって非常に大きいことだと改めて感じました。なるべく早いEPUB 3への移行が望まれるのですが、EPUB 3でDAISYユーザーが満足するリーディングシステムはまだないため、残念ながら現状では難しいと思われます。
 昨年、以下のようなエントリで、私案でDAISYユーザーが利用するためのEPUBのリーディングシステムの要件を整理したことがありますが、EPUBの閲覧環境はアクセシビリティ視点でこれを書いた当時とあまり状況は変わっていないような気もします。

とはいえ・・見落としているリーディングシステムが結構あるような気もしますので、ちょっと調べねばとも思っています。
 EPUBTestBISG EPUB 3 Support Grid: Current Resultsで、各リーディングシステムの実装状況が一覧できるようになっており、項目として”Accessibility”も評価項目が設けられています。現時点で”Accessibility”の評価が掲載されているリーディングシステムが2つしかないのは、残念ですね。

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