WebとEPUBにおける数式対応とその読み上げ対応 – MathMLを中心に 

Webアクセシビリティ Advent Calendar 2019、7日目の記事、というかメモです。
数式ありのコンテンツについて、WebやEPUBでどのような方法で記述し、そして、アクセシブルなものにするのか、現状の考えられる案をMathMLを中心に書き出してみました。なお、近年の仕様の動向やブラウザの実装に係る動きは、ミツエーリンクスさんのブログWebにおける数式と数式の読み上げを取り巻く環境についてでまとめてくれています。
 なお、私自身のスコープが
数式入りの学術文献を如何にアクセシブルな形でEPUBにするか
にあります。EPUBより実装が進んでいるであろうWeb(Webブラウザ上での対応)も比較の対象として触れますが、EPUB対応を前提としていることをご了承ください。数式入りというと、小中高の教育系コンテンツも考えらますが、このエントリは高等教育向けのコンテンツを対象とします。

1. 数式入りのコンテンツ(特に学術系コンテンツ)をWeb化 / EPUB化する大前提

  • 学術用途に耐えうること。つまり、引用という形で再利用可能であること。
  • 数式を表示できること。
  • スクリーンリーダーで読み上げられること。

2. 数式への対応方法

 WebやEPUBに数式を入れる方法として以下が考えられます。2.1とそれ以外の方法を組み合わせることになるだろうと思われる。

2.1 プレーンなテキストデータとして記述

2.1.1 方法

二項演算子及び関係演算子を用いて一行で表記可能なシンプルな数式はテキストデータとして表記する。

2.1.2 優位性

  • 現行の実装で最もシンプルで汎用性が高い。課題に挙げた事例を除けば、読み上げる可能性が高い。

2.1.3 課題

  • この方式で記述できない数式がある。その数式への対応については、別の対応が必要。その線引きについても、例えば、以下の課題がある。
    • 塁乗などは上付き数字で表記は可能である( 例: 2³ )。しかし、スクリーンリーダーでどのように読み上げるのか(上付き数字も普通の数字と区別なく読んでいるようであれば厳しいか)。
    • 簡単な分数であれば、スラッシュで表記可能である(例: 13 ⇒ 1/3)。しかし、スクリーンリーダーの読み上げて、理解可能か。また、学術文献の表記として、このような置き換えがアリか。

2.2 数式の画像化と代替テキストの提供

2.2.1 方法

数式を画像化して挿入する。画像には数式の読みを代替テキストとして提供する。

2.2.2 優位性

  • 全ての数式に対応ができ、かつ、現在の実装で最も汎用性が高い。
  • 代替テキストに対応した環境では、確実に適切に読み上げる(適切な代替テキストを提供できることが前提となるが)。

2.2.3 課題

  • 1つ1つの数式に適切な代替テキスト(数式の読み)を提供することがハードルが高い。数式の難易度にそれは比例する。学術書に掲載されるような、複雑な数式の読みを代替テキストとして提供することは、かなり難易度が高い。それを作成する者が確保できるのか。
  • 日本語については、一意な読み方法が確立されていない(例 「5分の3引く1」で「 31 5 」と「 351 」の2通りの式が再現できるなど。)。数式の読み情報のみで正確な情報が伝えることができるか。
  • 数式の読み情報のみで、学術用途(引用用途)で再利用するために数式としての復元がどこまで可能かわからない。

2.3 MathML

2.3.1 方法

MathMLを使用して数式を記述する。

2.3.1.1 MathMLについて
  • EPUBの標準的な数式記述方法である。DAISY 3 においてもMathML 2.0に対応した拡張仕様 がある(参考: MathML in DAISY)など、DAISYとも古い付き合い。
  • MathMLは、Presentation MarkupContent Markupの2種類のマークアップがある。
  • 数式の同じ形の部分も式によってその内容(意味)が異なるが、Presentation Markupはその違いは考慮せずに「形」を記述する。Content Markupは「内容(意味)」を記述する。
  • Content Markupは、閲覧環境の対応が進めば利用者に最適な読み上げが期待できる。しかしContent Markupは内容を理解しないと記述ができない。数式への理解が曖昧であれば誤った記述となる可能性がある。
  • LaTexからの変換を想定する場合は、Content Markup への変換は困難であることが予想される。
  • Presentation MarkupとContent Markupでは、前者のほうがブラウザやEPUBの閲覧環境への対応も進んでいることが予想される。

2.3.2 優位性

  • EPUBの標準的な数式記述方法である。実装があるのであれば、この方法がEPUBの仕様としては理想的。
  • MathMLが読み上げるなら、数式を入れる側はMathMLとしての構造化のみを意識して入力することができる(数式の読みはMathMLに対応したスクリーンリーダーに委ねることができる)。
  • 数式として構造化されているため、実装があるのであれば、読み上げ対応に限定されず、構造化された情報を様々な支援技術が活用できることが期待できる。

2.3.3 課題

  • Webブラウザ及びEPUBのネイティブの実装でMathMLの表示、読み上げともに実装している環境が限られている(WebブラウザやEPUBでネイティブに表示、読み上げに対応する環境があるか検証が必要)。
  • 学術用途(引用用途)で再利用に耐えうるか検証が必要。

2.3.4 参考

2.4 MathML+ MathJax

2.4.1 方法

 JavaScriptライブラリであるMathJaxを利用し、MathMLとして数式を記述する。EPUBの場合は、このJavaScriptライブラリをEPUBに同梱する。

2.4.2 優位性

  • 数式表示はJavaScriptによるMathJaxがデファクトスタンドダードになりある(らしい)。JavaScriptに対応したあらゆるブラウザやEPUBの閲覧環境で対応することができる。
  • JavaScriptライブラリのサポートを前提とするが、EPUBの仕様に沿ってMathMLという形で数式を記述することができる。
  • MathMLが読み上げるなら、数式を入れる側はMathMLとしての構造化のみを意識して入力することができる(数式の読みはMathMLに対応したスクリーンリーダーに委ねることができる)。
  • 数式として構造化されているため、実装があるのであれば、読み上げ対応に限定されず、構造化された情報を様々な支援技術が活用できることが期待できる。
  • MathMLそのものはEPUBの仕様でサポートされているため、仮にMathJaxの開発がとまっても、中長期的にはMathMLにネイティブに対応することが期待できる。

2.4.3 課題

  • JavaScriptに対応した環境にMathJaxの使用が限定される(ただし、JavaScriptに対応していないEPUBの閲覧環境は、読み上げに対応していない電子ペーパー端末に限定される?)。
  • MathJaxの、Presentation MarkupとContent Markupへの対応状況は要検証。
  • MathJaxで表示の課題は解消できても、読み上げへの対応はどうかは要検証
  • ネイティブでMathMLに対応している環境(iOS 版のSafariなど)への挙動の影響はどうかは要検証。
  • 学術用途(引用用途)で再利用に耐えうるか検証が必要。

2.4.4 参考

2.5 LaTex

2.5.1 方法

 LaTexを使用して数式を記述する。

2.5.2 優位性

  • 数式の入力・表示についてMathMLよりは広く使用されている。読み上げる環境がMathMLより進んでいる可能性ある。(英語についてはJAWSが対応していると聞いたことが)。
  • LaTexを記述できる者であれば、数式として表示されていなくても、Latexの記法で表示されたままでも、理解できる?(数式入りの学術文献を利用する者であれば、LaTexを取り扱えるものは多いと予想される)

2.5.3 課題

  • EPUBの仕様では本来サポートされておらず、閲覧環境の実装においても対応しているものはないと思われる。Webブラウザでも同様。
  • 学術用途(引用用途)で再利用に耐えうるか検証が必要。

2.6 LaTex + MathJax

2.6.1 方法

 JavaScriptライブラリであるMathJaxを利用し、LaTexとして数式を記述する。EPUBの場合は、このJavaScriptライブラリをEPUBに同梱する(EPUBの仕様ではサポートしていないが、MathJaxによりLaTexで記述することがブラウザ上でもEPUBの閲覧環境上でも可能になるはず)。

2.6.2 優位性

  • 数式の入力・表示についてMathMLよりは広く使用されている。読み上げる環境がMathMLより進んでいる可能性ある。(英語についてはJAWSが対応していると聞いたことが)。
  • MathJaxの対応もMathMLよりLatexのほうがこなれている?ツールも多い?
  • LaTexを記述できる人口の方がMathMLより多い?

2.6.3 課題

  • EPUBの仕様では本来サポートされていない。MathJaxにより、表示、そして、仮に読み上げが可能であったとしても、イレギュラーな対応になる。MathMLの開発が止まってしまったら、閲覧は担保できなくなる(中長期的に閲覧を担保できない)。
  • JavaScriptに対応した環境にMathJaxの使用が限定される(ただし、JavaScriptに対応していないEPUBの閲覧環境は、読み上げに対応していない電子ペーパー端末に限定される?)。
  • MathJaxで表示の課題は解消できても、読み上げへの対応はどうかは要検証
  • 学術用途(引用用途)で再利用に耐えうるか検証が必要。

3. 対応状況の検証

  画像に付与された代替テキストの読み上げは、ほぼ全ての環境で対応していると言ってよいであろうと思われ、LaTexはEPUBの仕様でサポートされていないため、「2.2 数式の画像化と代替テキストの提供」、「2.5 LaTex」、「2.6 LaTex + MathML」の検証は省略。
以下を検証する必要がある (一部確認できているところは記入)。学術用途(引用用途)で再利用に耐えうるかの検証方法は要検討。
※本当は実際に検証してこの表を埋めるところまで書きたかったのですが、検証対象を絞るところで力尽きてしまいました 汗。

3.1 プレーンなテキストデータとして記述

検証対象(例) PC-Talker NVDA VoiceOver(iOS)
2³ ※上付き数字をどのように読むか に うわつきすうじさん
1/3 ※ 13 のスラッシュによる表記をどのように読むか いち すらっしゅ さん いち すらっしゅ さん
3x = 2x + 6 − 1 ※減算演算子 (-) の表記をどうするか(文字コード的に。正直、ハイフンとマイナス混ざりそう・・)
4 × ( 4 ÷ 2 ) = ※除算演算子(÷)と、括弧の読み上げが要確認か。

3.2 Webブラウザの対応(検証中)

3.2.1 MathML

検証に用いたサンプル

ブラウザ 検証したOS Presentation Markup Content Markup 検証スクリーンリーダー 備考
表示 読み上げ 表示 読み上げ
Chrome Windows 10 / macOS Mojave 不可
Firefox Windows 10 / macOS Mojave
Edge Windows 10 不可
Safari macOS Mojave
Safari iOS VoiceOver

メモ

  • NVDAと[MathPlayer](https://www.dessci.com/en/products/mathplayer/)との組み合わせでWORDに埋め込んだMathMLを読み上げさせることが可能らしい(参考: [NVDA 2015.2 の数式対応 – nishimotzの日記](https://d.nishimotz.com/archives/1820))。ただし、少なくとも現行のMathPlayerは、32-bit Office に対応が限定される。Internet Explorer (IE) のプラグインとしても機能するが、IE10以降には対応しておらず、IEのEnterprise Modeでレガシーモードを使う必要がある。MathPlayerの更新も2016年でとまっており、MathPlayerやIEの方針が変わなければ、この組み合わせは利用できなくなると思われる。
  • NVDAには、[Access8Math](https://addons.nvda-project.org/addons/access8math.en.html)というプラグインがある。Mozilla Firefox, Microsoft Internet Explorer and Google ChromeでMathMLを読み上げるようになるらしい。
  • PC-TalkerはMathMLの読み上げに対応していないようなので、ここでは検証対象からはずした。PC-Talkerの利用が前提の音声ブラウザNetReaderも外れる。

3.2.2 MathML + MathJax

「3.2.1 MathML」に用いたサンプルのソースに以下を追加。検証対象にNetReaderを追加。


<script type="text/javascript"
   src="https://cdn.mathjax.org/mathjax/latest/MathJax.js?config=TeX-AMS-MML_HTMLorMML">
</script>

ブラウザ 検証したOS Presentation Markup Content Markup 検証スクリーンリーダー 備考
表示 読み上げ 表示 読み上げ
Chrome Windows 10 / macOS Mojave
Firefox Windows 10 / macOS Mojave
Edge Windows 10
Safari macOS Mojave VoiceOver
Safari iOS VoiceOver

3.2.3 参考

3.3 EPUBの閲覧環境 (検証中)

検証するなら以下の表を埋める感じであろうか。

3.3.1 MathML

テスト用サンプルEPUB

 なお、DAISYユーザーのEPUB閲覧環境としては、EPUBにも対応したDAISY再生機器のプレクストークPTR3も有力な候補になりえるが、学術用途(引用用途)での再利用が困難である(つまり、コピペが難しい)と思われるため、とりあえず今回の検証対象からは外す(将来的には検証に加えた方がよいとも思うが)。

閲覧環境 検証したOS Presentation Markup Content Markup 検証スクリーンリーダー 備考
表示 読み上げ 表示 読み上げ
EPUBReader+Firefox Windows 10 / macOS Mojave
Thorium Reader Windows 10 / macOS Mojave Win10版では、"MathML"メニューにある"MathJax"にチェックされたときに表示可
Adobe Digital Editions 4.5.11 Windows 10 / macOS Mojave
MyBook Ⅴ Windows 10 不可
Dolphin EasyReader ver.6.03 日本語版 Windows 10 不可
EasyReader ver.8.02 英語版 Windows 10 不可 日本語版なし
Apple Books macOS Mojave
Murasaki macOS Mojave
Apple Books iOS 不可
ボイス オブ デイジー 5 iOS

VoiceOver(ソフト独自の読み上げ機能では数式の読み上げ不可)
EasyReader for iOS and Android iOS 不可 VoiceOver及びソフト独自の読み上げ機能
R2 Reader iOS VoiceOver
Voice Dream Reader iOS 不可

VoiceOver及びソフト独自の読み上げ機能

3.3.2 MathML + MathJax

閲覧環境 検証したOS Presentation Markup Content Markup 検証スクリーンリーダー 備考
表示 読み上げ 表示 読み上げ
EPUBReader+Firefox Windows 10 / macOS Mojave
Thorium Reader Windows 10 / macOS Mojave
Adobe Digital Editions 4.5.11 Windows 10 / macOS Mojave
MyBook Ⅴ Windows 10 不可
Dolphin EasyReader ver.6.03 日本語版 Windows 10 不可
EasyReader ver.8.02 英語版 Windows 10 不可(白紙状態でページが全く表示されない。) 日本語版なし
Apple Books macOS Mojave
Murasaki macOS Mojave
Apple Books iOS
ボイス オブ デイジー 5 iOS 不可(白紙状態でページが全く表示されない。)<

EasyReader for iOS and Android iOS / Android
R2 Reader iOS
Voice Dream Reader iOS 不可

3.3.3 参考

4. ツール・サービス

5. 他機関のプロジェクト

Benetech・DIAGRAM Center

6. 参考文献

韓国の法令 : 障害者サービス、電子書籍納本制度、情報アクセシビリティ関係

韓国国立中央図書館 (National Library of Korea)の障害者サービス部門である国立障害者図書館 (National Library for the Disabled : NLD)のホームページの以下のページに韓国語だが、NLDの設置根拠となる「図書館法」条文を含めて韓国の障害者サービス関係の法制度がまとめられている。メモ代わりに気になるところを転載します。なお、本エントリは、 Google翻訳で日本語訳して確認しています。引用もGoogle翻訳です。その点ご留意ください。

図書館法の制定と障害者サービスの位置づけ

 図書館および読書振興法を2006年10月4日に図書館法として全面改正され、2007年4月5日に施行。この法律で図書館の役割として、障害者を含む国民の情報アクセスと利用格差の解消を明記。

図書館法

第43条(図書館の責務)

  • ①図書館は、すべての国民が身体及び地域・経済的・社会的条件に関係なく、公平な図書館サービスの提供を受けるために必要なすべての措置を講じなければならない。
  • ②図書館は障害者、その他大統領令で定める知識情報弱者(以下「知識情報弱者」という。)の知識情報格差の解消のために、次の各号の措置を講じなければならない。
    • 1.図書館資料の拡充、提供および共同利用体制の構築
    • 2.教育・文化プログラムの拡充と提供
    • 3.図書館設備の拡充、利用利便性を提供し、専門人材の配置
    • 4.他の図書館や関連団体との協力
    • 5.しか知識情報格差の解消のために必要な事項
      [全文改正2012 2. 17.]

国立障害者図書館 (National Library for the Disabled : NLD)の設置

 図書館法への全面改正時に第45条に「国立障害者図書館支援センターを置く」と規定され、2007年に国立障害者図書館支援センターが設置される。これがNLDの前身。2012年に図書館法の45条が再度改正されて国立障害者図書館に改組される。

図書館法

第45条(国立障害者図書館の設立・運営)

  • ①国立中央図書館長所属下に知識情報弱者の中で、特に障害者のための図書館サービスをサポートするために、国立障害者図書館を置く。
  • ②国立障害者図書館は、次の各号の業務を遂行する。
    • 1.図書館の障害者サービスのための国民の施策の策定と総括
    • 2.障害サービスのためのライブラリの基準やガイドラインの制定
    • 3障害者のための図書館資料の収集・製作・制作支援と提供
    • 4.障害者のための図書館資料の標準制定・評価・黒・普及等に関する事項
    • 5.障害者のための図書館資料の共有システムの構築と共同活用
    • 6.障害者のための図書館サービスと特別な設備の研究・開発及び普及
    • 7.障害の知識情報利用のための教育文化プログラムに関する事項
    • 8.障害者の図書館サービスを担当する専門スタッフのトレーニング
    • 9.障害者の図書館サービスのための国内外の図書館との関連団体との協力
    • 10そのほか、障害者に必要な図書館サービスに関する業務
  • ③国立障害者図書館の設立・運営及び業務に必要な事項は、大統領令で定める。
    [全文改正2012 2. 17.]

出版物の電子ファイル・電子書籍の収集

2009年と2016年の2段階で制度が整備されています。

  • 障害者用資料製作を目的とした電子ファイル納本制度(図書館法2009年改正)(図書館法題20条第3項)
    NLDが障害者用資料の製作を目的に出版者に電子ファイルの提供を要求することができる(特別なり理由がない限り、出版者は納本する義務がある)。
  • オンライン資料納本制度(図書館法2016年改正)(図書館法題20条題1項・第2項)
    ISBNやISSNを付与された電子書籍の納本を出版者に義務づけ(公共機関は紙資料を納本したら電子ファイルも納本することを義務づけ)。

図書館法

第20条(図書館資料の納本)

  • ①何人も図書館資料(オンライン資料を除く。ただし、オンライン資料のうち、第21条の規定により国際標準資料番号を付与されたオンライン資料を含む。以下この条において同じ。)を発行または製作した場合、その発行日または製作日から30日以内に、その図書館資料を国立中央図書館に納本しなければならない。修正増補版である場合にもまた同じである。<改正2009年3 25、2016 2. 3.>
  • ②国、地方自治団体及びその他大統領令で定める公共機関が第1項の規定により、図書館資料を国立中央図書館に納本する場合には、大統領令で定めるところにより、デジタルファイル形式でも納本しなければならない。<新設2016年2月3日>
  • ③国立中央図書館は、第45条第2項第3号に規定する業務を遂行するために必要な場合、図書館資料を発行または製作した者にこれをデジタルファイル形式でも納本を要求することができている。この場合、要請を受けた者は、特別な事由がない場合、要求を受けた日から30日以内に国立中央図書館に納本しなければならない。<改正2009年3 25、2016 2. 3.、2017. 12. 12.>
  • ④国立中央図書館は、第1項から第3項までの規定に基づいて図書館資料を納本した者には、遅滞なく納本証明書を発行しなければならず納本した図書館資料の全部または一部が販売用の場合には、その図書館資料について、正当な補償をしなければならない。<改正2009年3 25、2012 2 17、2016 2. 3.>
  • ⑤納本対象図書館資料の選定・種類・形状・部数と納本手順と補償等に関して必要な事項は、大統領令で定める。<改正2009年3 25、2016 2. 3.>
    [タイトル改正2009. 3. 25.]

図書館法施行令

第13条(図書館資料の納本)

  • ①法第20条第1項の規定により、国立中央図書館に納本(納本)図書館資料(法第21条の規定により国際標準資料番号を付与されたオンライン資料を含む。以下この条及び第13条の3において同じ。)は、次の各号の図書館資料とする。<改正2008年12月31日、2009年9 21、2016 7 26>
    • 1.本
    • 2.雑誌
    • 3.楽譜、マップやガジェシク(加除式)資料
    • 4マイクロ形態のデータおよび電子資料
    • 5スライド、レコード、カセットテープ、ビデオ水など視聴覚資料
    • 6「出版文化産業振興法」第2条第4号の規定による電子出版物の中でコンパクトディスク、デジタルビデオディスクなど有形物
    • 7点字資料、録音および大きい活字資料など障害者のための特別な材料
    • 8出版環境の変化に応じて、新しい形で出版されているドキュメンタリーとして文化体育観光部長官が認める図書館資料
  • ②法第20条第1項の規定によるオンライン資料(法第21条の規定により、国際標準資料番号を付与された場合のみ該当する)の納本と法第20条第2項又は同条第3項前段によるデジタルファイル形式の納本は、次の各号のいずれかに該当する方法である。<新設2016年7 26.>
    • 1.材料とサージ(書誌)情報のデジタルファイルを国立中央図書館伝送システムに転送
    • 2.資料と書誌情報のデジタルファイルを記憶媒体に保存して、国立中央図書館で送付
    • 3.国立中央図書館には、資料や書誌情報のインターネット上の場所を通知し、国立中央図書館がこれにアクセスして収集することができように措置
  • ③法第20条第2項の「大統領令で定める公共機関」とは、次の各号の機関をいう。<改正2016年7 26.>
    • 1.「公共機関の運営に関する法律」による公共機関
    • 2「地方公企業法」による地方公社及び地方公団
    • 3.特別法に基づいて設立された特殊法人
    • 4.「幼児教育法」、「初・中等教育法」、「高等教育法」、その他他の法律に基づいて設立された各学校
  • ④法第20条第3項前段の規定により、国立中央図書館にデジタルファイルとしても納本を要求することができます図書館材料は、第1項各号の図書館資料の中障害者のための特別な材料に変換し、製作が可能なデータとする。この場合、デジタルファイル形式は、国立中央図書館長が第13条の3による図書館資料審議委員会の審議を経て選定して告示する。<改正2009年9 21.、2016年7 26.>
  • ⑤法第20条第1項から第3項までの規定による図書館資料の納本部数は、次の各号の区分に従う。<新設2016年7 26.>
    • 1.法第20条第1項の規定による納本の場合:第2部。ただし、国や地方自治体、または第3項各号の規定による公共機関が納本する場合には、3部である。
    • 2.法第20条第2項の規定による納本の場合:第3部
    • 3法第20条第3項の規定による納本の場合:第1部
  • ⑥法第20条第1項から第3項までの規定に基づいて図書館資料を納本する者は、文化体育観光部令で定めるところにより、図書館資料納本資料国立中央図書館長に提出しなければならない。<新設2009年9 21.、2014. 8. 12、2016 7 26>

国立中央図書館告示第2016-1号

デジタルファイル形式に関する告示

第1条[目的]

この告示は、「図書館法」第20条第3項及び同法施行令第13条第4項の規定による図書館資料の中障害者のための特別な材料に変換し、製作が可能なデータのデジタルファイル形式を定めることを目的とする。

第2条[範囲]

「図書館法」施行令第13条第4項の規定に基づいて障害者のための特別な材料に変換し、製作が可能なデータの範囲は、同法施行令第13条第1項の資料の種類の中から、次のように定める。

  • 1.本
  • 2.連続刊行物
  • 3ガジェシク資料
  • 4の電子資料
  • 5出版環境の変化に応じて、新しい形で出版されているドキュメンタリーとして文化体育観光部長官が認める図書館資料
第3条[ファイル形式]

「図書館法」第20条第3項及び同法施行令第13条第4項の規定による納本対象となるデジタルファイル形式は、「コンピュータを利用して、点字、録音、大活字などに容易に変換することができる.txt、.doc、 .hwpなどのファイル」を言う。

著作権法

「視覚障害者等」が日本の著作権法でいうところの「視覚障害者等」(読書困難者)と同じかどうかは未確認。

著作権法

第33条(視覚障害者等のための複製など)

  • ①公表された著作物は、視覚障害者等のために点字で複製・配布することができる。
  • ②視覚障害者等の福祉の増進を目的とする施設のうち、大統領令が定める施設(当該施設の長を含む)は、営利を目的とせず、視覚障害者等の利用に提供するために公表された語文著作物を録音したり、大統領令で定める視覚障害者等のための専用の記録方式で複製・配布、または送信することができる。<改正2009年3 25.>
  • ③第1項及び第2項の規定による視覚障害者等の範囲は、大統領令で定める。

第33条の2(聴覚障害者などのための複製など)

  • ①何人も聴覚障害者などのために公表された著作物を韓国できる語に変換することができ、このような韓国水鱼を複製・配布・公演や公衆送信することができる。<改正2016年2月3日>
  • ②聴覚障害者などの福祉増進を目的とする施設のうち、大統領令で定める施設(当該施設の長を含む)は、営利を目的とせず、聴覚障害者等の利用に提供するために必要な範囲で公表された著作物等に含まれている音声や音響などを字幕など聴覚障害者が認知することができるように変換することができ、これらの字幕などを聴覚障害者などが利用できるように複製・配布・公演や公衆送信することができる。
  • ③第1項及び第2項の規定による聴覚障害者などの範囲は、大統領令で定める。 [本条新設2013. 7. 16.]

著作権法施行令

第14条(複製などが許可されて視覚障害者などの施設など)

  • ①法第33条第2項の「大統領令で定める施設」とは、次の各号のいずれかに該当する施設をいう。<改正2009年7 22.、2013. 10. 16.>
    • 1.「障害者福祉法」第58条第1項の規定による障害者福祉施設のうち次の各目のいずれかに該当する施設
      が。視覚障害者等のための障害者居住施設
      や。障害者の地域社会リハビリ施設の点字図書館
      だ。障害者の地域社会のリハビリ施設と障害者職業リハビリテーション施設の視覚障害者等を保護している施設
    • 2「幼児教育法」、「初・中等教育法」及び「障害者等に対する特殊教育法」による特殊学校や視覚障害者などのために特殊学級を置いた各学校
    • 3国・地方自治体、営利を目的としない法人又は団体が視覚障害者等の教育・学術または福利増進を目的として設置・運営する施設
  • ②法第33条第2項の「大統領令で定める視覚障害者等のための専用の記録方式」とは、次の各号のいずれかに該当する方式をいう。<新設2009年7 22.>
    • 1.点字で表示することを目的とする電子形式の情報記録方式
    • 2.印刷物を音声に変換することを目的とする情報記録方式
    • 3.視覚障害者のために標準化されたデジタル音声情報記録方式
    • 4.視覚障害者以外に利用することができないようにする技術的保護措置が適用された情報記録方式
      [タイトル改正2009. 7. 22.]

第15条の2(複製などが許可されて聴覚障害者等の施設)

法第33条の2第2項の「大統領令で定める施設」とは、次の各号のいずれかに該当する施設をいう。<改正2016年8 2.>

  • 1.「障害者福祉法」第58条第1項の規定による障害者福祉施設のうち次の各目のいずれかに該当する施設
    が。障害者の地域社会のリハビリ施設のうち、韓国水鱼通訳センター
    や。障害者の地域社会のリハビリ施設と障害者職業リハビリテーション施設の聴覚障害者などを保護している施設
  • 2「幼児教育法」、「初・中等教育法」及び「障害者等に対する特殊教育法」による特殊学校や聴覚障害者などのために特殊学級を置いた各学校
  • 3国・地方自治体、営利を目的としない法人又は団体が聴覚障害者等の教育・学術または福利増進を目的として設置・運営する施設
    [本条新設2013. 10。 16.]

障害者差別禁止法令

障害者差別禁止法

第14条(正当な便宜を提供義務)

  • ①教育責任者は、当該教育機関に在学中の障害者の教育活動に不利益がないように、次の各号の手段を積極的に講じていなければならない。<改正2014. 1. 28、2016 2. 3.、2017. 12. 19.>
    • 1.障害者の通学や教育機関内での移動やアクセスに不利益がないようにするための各種移動用装具のレンタルや修理
  • 2.障害者と障害者関係者が必要とする場合、教育補助者の配置
    • 3.障害による学習参加の不利益を解消するための拡大読書器、補聴器機、高低調節用の机、各種補完・代替コミュニケーションツールなどのレンタルおよび補助犬の配置や車椅子のアクセスのための空き容量を確保
  • 4.時・聴覚障害者の教育に必要な韓国水鱼通訳、文字通訳(速記)、点字資料や印刷物アクセシビリティバーコード(音声変換用のコードなど、大統領令で定める電子表示をいう。以下同じ。)が挿入された資料、字幕、大きな文字資料、画面読み上げ・拡大プログラム、補聴器機、無知点字端末、印刷物音声変換出力機を含む各種障害者補助器具など コミュニケーション手段
    • 5 コースを適用する場合において、学習診断を通じた適切な教育や評価方法の提供
  • 6.その他障害者の教育活動に不利益がないようにするために必要な事項として、大統領令で定める事項
  • ②教育責任者は、第1項各号の手段を提供するために必要な業務を遂行するために、障害学生支援部門または担当者を置かなければならない。
  • ③第1項を適用する場合において、その適用対象教育機関の段階の範囲と第2項の規定による障害学生支援部門と担当者の設置と配置、管理・監督等に必要な事項は、大統領令で定める。

第15条(財貨・用役等の提供における差別禁止)

  • ①財貨・用役などのプロバイダは、障害者に対して、障害を理由に障害はない人に提供するものと実質的に同等でないレベルの便益をもたらすもの、サービス、利益、便宜などを提供していてはならない。
  • ②財貨・用役などのプロバイダは、障害者がその財貨・用役などを利用することにより、利益を得る機会を剥奪してはならない。

第21条(情報通信・コミュニケーションなどの正当な便宜を提供義務)

  • ①第3条第4号・第6号・第7号・第8号の首後段とロ・第11号・第19号・第20号に規定された行為者、第13号、第15号から第17号までの規定に関連する行為、第10条第1項のユーザーと同じ条第2項の労働組合関係者(アクターが属する機関を含む。以下この条において「行為者等」という。)は、当該行為者等が生産・配布電子情報および非電子情報に対して障害者が障害者でない人と同等にアクセス・利用できるように韓国水鱼、文字など、必要な手段を提供しなければならない。この場合、第3条第8号の首後段とロで言う自然人は、行為者等に含まれていない。<改正2016年2月3日、2017. 9. 19.>
  • ②公共機関などは、自分が主催または主管する行事で、障害者の参加と意思疎通のために必要な韓国水鱼通訳・文字通訳・音声通訳・補聴器機など必要な支援をしなければならない。<改正2016年2月3日>
  • ③「放送法」第2条第3号の規定による放送事業者と「インターネットマルチメディア放送事業法」第2条第5号の規定によるインターネットマルチメディア放送事業者は、障害者が障害者でない人と同等に制作物またはサービスをアクセス・利用できるように、クローズドキャプション、韓国水鱼通訳、画面解説など身体障害者視聴便宜サービスを提供しなければならない。<改正2010. 5. 11.、2016年2月3日
  • ④「電気通信事業法」による基幹通信事業者(電話サービスを提供する事業者のみである)は、障害者が障害者でない人と同等にサービスをアクセス・利用できるように通信設備を利用した中継サービス(ビデオ通話サービス、文字サービスまたはその他の科学技術情報通信部長官が定めて告示する中継サービスを含む)を確保していなければならない。<改正2010. 5. 11.、2013. 3. 23、2017. 7. 26.>
  • ⑤次の各号の事業者は、障害者が障害者でない人と同等にアクセス・利用できるように出版(電子出版物を含んでいる。以下この項において同じ。)又は映像を提供するために努力しなければならない。ただし、「図書館法」第18条の規定による国立中央図書館は、新たに生産・配布する図書資料を点字や印刷物アクセシビリティバーコードが挿入されたデータ、音声、または拡大文字などで提供しなければならない。<新設2010. 5. 11、2014. 1. 28、2017. 12. 19.> 1.出版物を定期的に発行する事業者 2映画、ビデオ水など映像の制作者と配給業者
  • ⑥第1項の規定による必要な手段を提供しなければならない行為者等の段階的範囲と必要な手段の具体的な内容と第2項の規定による必要なサポートの具体的な内容と範囲とその履行等に必要な事項、第3項の規定による事業者の段階的範囲と提供しなければならする利便性の具体的な内容及びその履行等に必要な事項、第4項の規定による事業者の段階的範囲と利便性の具体的な内容に必要な事項は、大統領令で定める。<新設2010. 5. 11.、2013. 8. 13> [タイトル改正2010. 5. 11.]

第23条(情報のアクセス・コミュニケーションでの国及び地方自治団体の義務)

  • ①国及び地方自治団体は、障害者の特性を考慮した情報通信網と情報通信機器のアクセス・利用するためのツールの開発・普及や必要な支援を講じなければならない。
  • ②情報通信関連製造業者は、情報通信製品を設計・製作・加工するに当たり、障害者が障害者でない人と同等にアクセス・利用できるように努力しなければならない。
  • ③国家及び地方自治団体は、障害者が障害の種類や程度、特性に応じて韓国水鱼、区画、点字や印刷物アクセシビリティバーコードが挿入されたデータは、大きな文字などを習得し、これを活用した学習支援サービスの提供を受けることができるよう必要な措置を講じなければならず、上記のサービスを提供する者は、障害者の意思に反して障害者の特性を考慮していないコミュニケーション様式などを余儀なくさはならない。<改正2014. 1. 28、2016 2. 3.、2017. 12. 19.>

情報アクセシビリティの法制化

  前項の「障害者差別禁止法令」も参照。

国家情報化基本法

第31条(情報格差解消施策の用意)

国家機関と地方自治団体は、すべての国民が情報通信サービスの円滑なアクセスし、情報を得に活用する基本的権利を実質的に享受できるよう、必要な施策を講じなければならない。

第32条(障害者・高齢者等の情報アクセスと利用を保証)

  • ①国家機関等は、情報通信網を介して情報やサービスを提供する際に障害者・高齢者等が容易にウェブサイトと移動通信端末装置(「電波法」に基づいて割り当てられた周波数を使用する基幹通信役務を利用するために必要な端末装置をいう。以下同じ。)に設置されているアプリケーションソフトウェアを利用できるようにアクセシビリティを確保しなければならない。<改正2018. 2. 21.>
  • ②情報通信サービス提供者は、そのサービスを提供する際に障害者・高齢者等のアプローチと利用の便益を増進するために努力しなければならない。<改正2013. 5. 22.>
  • ③情報通信関連製造業者は、情報通信機器、およびソフトウェア(以下「情報通信製品」という。)を設計、製作、加工する際に障害者・高齢者等が容易にアクセスして利用できるように努力なければならない。この場合、障害・高齢者等が別途の補助なしに、情報通信製品を利用することができない場合には、情報通信製品が補助器具と互換性ができるように努力しなければならない。<改正2018. 2. 21.>
  • ④国の機関等は、情報通信製品を購入する際に障害者・高齢者等の情報にアクセスと利用利便性を確保した情報通信製品を優先して購入するように努力しなければならない。
  • ⑤科学技術情報通信部長官は、障害者・高齢者等の情報アクセスと利用便宜増進のための情報通信サービスと情報通信製品などの種類・指針等を定めて告示しなければならない。<改正2013. 3. 23、2017. 7. 26.>

参考