アクセシブルな出版物の制作 出版社のためのベストプラクティスガイドライン (Accessible Books Consortium)

世界知的所有権機関(WIPO)のマラケシュ条約で中心的な役割を果たすAccessible Books Consortium(ABC)は、”born accessible”な出版物の普及促進を目的とするInclusive Publishing、アクセシブルなコンテンツの共有・交換の促進を目的とするTIGAR Service、DAISYを利用できるICTスキルを持っていないプリントディスアビリティが発展途上国には多いため、そのICTスキル向上を目的とするCapacity Buildingの3つのプロジェクトを遂行しています。この3つのプロジェクトの中のInclusive Publishingの中で、「アクセシブルな出版物の制作 出版社のためのベストプラクティスガイドライン」(Accessible Publishing Best Practice Guidelines for Publishers)というものを公開しています。

これは、WIPOの出資によってEDItEURのSarah Hilderley氏が作成したもので、これまではEDItEURのウェブサイトで公開されていたのですが、2014年6月にABCが発足したタイミングでABCのウェブサイトに移ったみたいです。ちなみにこのガイドラインは日本障害者リハビリテーション協会が日本語に翻訳して公開しています。

 なお、Accessible Books Consortiumについては、一度このブログでも紹介したことがありますので、こちらをご参照ください。

アクセシブルな電子書籍をテーマとしたIFLA LPD サテライト会議の発表資料とアブストラクトが公開されている

2014年8月に開催されたIFLA World Library and Information Congress 2014にあわせて開催された、IFLA LPD(Libraries Serving Persons with Print Disabilities Section)主催のサテライト会議のアブストラクトと発表資料が公開されています。サテライト会議のテーマは”eBooks for everyone! An opportunity for more inclusive libraries”ということで、アクセシブルな電子書籍、マラケシュ条約に関係する発表が多いようです。

EPUB3がISO/IEC TS 30135としてTS(Technical Specification)なる?→なってた。

EPUB3にISO/IECの国際標準番号 DTS-30135 が付与され、ISO/IEC JTC1に提案されたという話が2013年2月にありましたが、”ISO/IEC TS 30135-枝番:2014″でTSの番号が付与されたEPUB3の仕様が11月5日に公開されています。TS(Technical Specification)になったのでしょうか?IDPFの公式サイトにもどこにもニュースが掲載されていないので、ちょっとよく分かりませんが・・。
“ISO/IEC TS 30135-枝番:2014 Information technology — Digital publishing — EPUB3”

※追記
stageが”60.60″(International Standard published)なので、すでにTS(Technical Specification)になっているそうです。(@momdo_ さんより)
 そして、JSAで買えます。無料で公開されている仕様でもISOの規格として購入しようとするとそれなりにかかります。


 Wikipediaにはすでに掲載されていたりして。

参考