PDFは固定レイアウトの印象が強いフォーマットですが、テキスト情報を持っていれば、リフロー表示に切り替えることができるPDFリーダーもあります。代表的なものはAdobeが出しているAcrobatシリーズでしょうか。
例えば、内閣府が公開している『平成24年版障害者白書』のPDF版をAcrobat Readerで開いてみます。
『平成24年版障害者白書』
http://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/h24hakusho/zenbun/pdf/index.html
とくに設定をせずにPDFを開くと、レイアウトが固定された状態で表示されます。
固定レイアウトですので、ウィンドの大きさを変更すれば、レイアウトを保持しつつ、文字も縮小されます。
これをリフロー表示します。
Mac版Acrobat Reader XI であれば、「表示」>「ズーム」>「折り返し」で「折り返し」を選択してください。
「折り返し」を選択すると、表示がリフロー型に変更されます。
ウィンドウのサイズを変更しても、フォントのサイズを維持したまま、テキストはウィンドウの幅に合わせて改行されます。
フォントを拡大してもこの通りウィンドウの幅に合わせて改行されます。
Acrobat Readerのリフロー型への切り替え機能は、内部的には一時的にタグを付与することで実現されているそうです。プログラムが判別して機械的にタグを付与しますので、文章や図が正しい順序で表示されるとは限りませんが、あらかじめ作成者がタグをPDFにふっている場合(つまり、タグ付きPDFの場合)、作成者が意図とした通りの正しい順序でリフロー表示されます。
リフロー表示機能を実装しているPDFリーダーはあまり多くないようですが、願わくばモバイル端末用のPDFリーダーではぜひ実装していただきたいものです。あと、6インチサイズの電子書籍端末とか(ブツブツブツ・・・・