障害者向け資料の録音図書や点字資料、大活字資料などは意識して収集しないといけませんが、すでに所蔵している資料が障害のある方に提供できれば、その部分だけも「障害者サービス」をすぐに始められます。DVDが実はそれの可能性があります。
多くの図書館でDVDを収集し、利用者に提供していると思いますが、最近のDVDは、視覚障害者向けの音声ガイドや聴覚障害者向けの字幕を提供していることが多くあります。特に聴覚障害者向けの字幕はかなりの割合でついているのではないかと思います。パッケージの裏側に邦画や日本で作成された映像作品で「字幕:日本語」と書いていれば、大体がそれです。
2015年に書いた「テレビ放送のバリアフリー化(視聴覚障害者向け放送の普及促進)の状況について」で書いたように、テレビ放送で、バリアフリー化が進んでおり、それがDVD化されている場合はだいたいがついています。映画についても、UDcastが出てきて、映画公開時点ですでにバリアフリー化も進んできているので、それらがDVD化された際はバリフリーなDVDになっているはず。メディア・アクセス・サポートセンタの以下のページも参考になるはず。
映像バリアフリー情報 | メディア・アクセス・サポートセンター
障害者サービスを意識なくても、収集したDVDがバリアフリーなDVDであるものが多くあるはずなので、すでに収集したDVDのうち、どれがバリアフリーなのかを調べておくだけでも、視覚障害や聴覚障害のある利用者に提供できるものがでてくるはず。一般資料に埋もれがちだけど、障害のある方でも利用できるという情報こそメタデータとして整備されているべきと思う私ですが。
参考サイト
- メディア・アクセス・サポートセンター
映像のバリアフリー化に関する情報が集約されています。